「アミノシラン原料によるALD法によるSiO2の成膜特性」
メルクエレクトロニクス株式会社 小林 明子
Q:ウェットエッチレート(WER)の測定目的と方法について、可能な範囲で教えてください。
A:測定目的:エッチングの選択比。
微細加工では、エッチングの選択比が重要なパラメータとなります。
同じSiO2であっても、HFに対するエッチング速度は、大きく異なります。
熱酸化膜を理想的な酸化膜として、そのエッチング速度比を用いることが多いです。
測定方法
多くは、希フッ酸を用います。適当な濃度のフッ酸を選びます。
サンプルと、TOX(熱酸化膜)と膜厚を測定しておきます。
フッ酸に時間を決めて漬けて、取り出し、水で洗います。
乾かした後の膜厚を測定し、エッチング量を出します。
何回も繰り返して、深さ方向の分布をみることもできます。
表層は自然酸化膜でWERが異なることもあります。
ドラフトチャンバで、作業いたします。
簡単ですが、慣れないと、きれいな値を出すことができないかもしれません。
フッ酸は、危険なので十分に安全対策とってください。
必ず、測定するときにはリファレンスであるTOXを入れています。
時々によってフッ酸の濃度が変わることもあります。
比WER (RWER、WERR)で、結果を出しています。