講演プログラム

12:55-13:00
 はじめに  

産総研ナノプロセシング施設運営室 松本 壮平

13:00-13:20
「北海道大学施設紹介」

北海道大学総合イノベーション創発機構 ナノテクノロジー連携研究推進室 松尾 保孝

13:20-13:40
「湿式法とALDの融合に基づく酸化ニッケル膜(NiOx)の作製:光学・電気化学デバイスへの展開」
▼講演概要

本発表では、光学・電気化学デバイスで必要となる酸化ニッケル薄膜について、湿式法とALDを融合させることにより、それぞれの方式が持つ弱点を補いあうことで優れた性能を発揮した成果について報告を行います。

東北大学多元物質科学研究所 押切 友也

13:40-13:50
「産総研NPFのALD実験環境」
▼講演概要

産総研ナノプロセシング施設(NPF)では4台のALD装置が稼働しています。
プリカーサー材料の供給ラインは全23系統で、様々なプリカーサーを使ったサーマル・プラズマ両方のALD成膜実験が可能です。
新しい材料評価のためにヒータ式燃焼除害装置を導入し、材料を持ち込んでの成膜実験も実施しています。
装置の特長として、3台については in-situエリプソによる成膜中の膜厚計測が可能です。
また、その内の1台にはXPS装置が真空交換チャンバーを介して接続されており、成膜途中の試料表面を大気暴露させずに分析評価することが可能です。
このセミナーにおいても、成膜途中のXPS分析を駆使した報告がございます。

産総研ナノプロセシング施設運営室 山崎 将嗣

13:50-14:10
「ALD酸化チタン(TiOx)を用いた新型結晶シリコン太陽電池の開発と界面評価」
▼講演概要

高効率な結晶シリコン太陽電池の新たな作製技術として、金属酸化物などを用いたキャリア選択性パッシベーティングコンタクト(Carrier Selective Passivating Contact)が注目されている。
我々はこれまでに、原子層堆積法(ALD)により形成した酸化チタン(TiOx)薄膜が、結晶シリコンからのキャリア抽出における選択性を制御可能であることを見出し、ドーパントを用いず、同一材料(TiOx)を正極および負極の両方に用いた太陽電池の動作を世界で初めて実証した。
本講演では、ALDとX線光電子分光法(XPS)を交互に行うin-situ評価の結果を交えながら、TiOxの成長過程やポスト処理に伴うSi/TiOx界面状態の変化について議論する。
さらに、本技術をペロブスカイト/結晶シリコンタンデム太陽電池の接合に応用する研究についても紹介する。

産総研 再生可能エネルギー研究センター 松井 卓矢

14:10-14:30
「アミノシラン原料によるALD法によるSiO2の成膜特性」
▼講演概要

アミノシランを原料に用いてALD法により、SiO2膜を成膜した。O2プラズマあるいは、O3を用いて成膜したSiO2膜の成膜速度や、膜質を調査した。
膜質は、リアクタントや、プラズマにも依存する。

メルクエレクトロニクス株式会社 小林 明子

14:30-14:50
「Cp、アミン系Zr源を使ったZrO2膜のALD成膜と評価」
▼講演概要

アミン系またはCp系Zr原料を用いて、産総研NPFのALD装置FlexALを使用し、ZrO2膜を成膜した。
その成膜特性や膜の評価行った結果を報告する。

株式会社 トリケミカル研究所 今瀬 章公

14:50-15:05
休憩
15:05-15:25
「プラズマALDを用いる後工程トランジスタ向け薄膜酸化インジウム(InOx)チャネルFETs」
▼講演概要

本報告では、バックエンドトランジスタ向けの極薄InOxチャネルを形成するためのプラズマエンハンスト原子層堆積法(PEALD)について述べる。
また、InOxチャネル膜中の過剰酸素や、チャネル/誘電体界面の形成についても議論する。

産総研 先端半導体研究センター Chia-Tsong Chen

15:45-16:05
「ALDで成膜したRu膜のin-situ XPS測定」
▼講演概要

近年、半導体素子の微細化に伴い銅配線の抵抗率が増大して来たため、微細加工した際に銅よりも抵抗率が低くなる材料としてRuが注目されている。
Ru膜用のプリカーサー開発の一環として、ALDを用いてRu膜を成膜する際の成長し始めの数層の状態を解析する研究を進めている。
その一部として、ALDとXPSが連結された装置を用いてALD成膜したRu膜のin-situ XPS測定を行ったのでその結果について報告する。

産総研 先端半導体研究センター 浅沼 周太郎

16:05-16:25
SiO2膜質に対するピュアオゾンガスとプリカーサーの関係」
▼講演概要

産総研ナノプロセシング施設のALD装置(AD-100LP)にてピュアオゾンガスを用いたSiO2膜の成膜を中心にご紹介します。
また弊社のALD装置にて成膜した他のプリカーサーの事例についてもご紹介し、プリカーサーの違いによる成膜への影響について述べます。
AD-100LPではピュアオゾンの代替として酸素プラズマや低濃度オゾンについても紹介する予定です。

株式会社明電舎 先進技術研究所 マテリアルシステム研究部 亀田 直人

16:25-16:40
「ARIMデータポータルを用いたALD成膜データの利活用」
▼講演概要

ARIM事業において収集・蓄積されたALD成膜データを含むマテリアルデータは、今秋からARIMデータポータルを用いて利用可能となります。
ARIMデータポータルからのデータ閲覧方法やデータ利用について、ALD成膜データを中心に紹介いたします。
ARIMデータポータル:https://nanonet.go.jp/data_service/

産総研ナノプロセシング施設運営室 相浦 義弘

16:40-16:50
「NIMS-ARIM微細加工施設紹介」

NIMS 技術開発・共用部門 微細加工ユニット 津谷 大樹

16:50-17:00
「東京科学大施設紹介とALD活用例」

東京科学大学 工学院 宮本 恭幸