質疑応答

12:55-13:00
はじめに
産業技術総合研究所 多田 哲也
13:00-13:40
「フルEB露光で作製するInGaAs ナノシートMOSFET」
東京工業大学 宮本 恭幸


Q:有本 宏(産総研)
  アライメントは、第1層にあるマーク基準で全ての層の合わせを行うのか。
  途中で、継続マークを作成しないのか。
  重ね合わせ精度をどれくらいで設計を行っているか。
A:第一層のマーク基準のみです。重ね合わせ精度は甘いです。
  200nm程度はずれても大丈夫なように設計されています。

Q:小野 力摩 (ゲスト)
  HSQをアライメントマークのマスクとして使用する際、ハードベークの温度は何℃でしょうか?
A:350℃くらいだったと思う。

Q:DNP sato (ゲスト)
  ベーク後のHSQ膜は、剥離とかに困難はありませんか?
A:普通はBHFで綺麗にとれる。ただし、パターンによっては綿棒での物理的除去が必要になる。

13:40-14:10
「電子ビーム露光における近接効果」
産業技術総合研究所 有本 宏

Q:なし

14:10-14:40
「加速電圧によるコントラストカーブに基づいた描画結果と三次元形状の高スループットプロセスについて」
株式会社エリオニクス 三浦 大三朗

Q:中島(産総研)
  ステッパしか使ったことがないため、初めて知りました。
  ①露光条件による膜厚制御はEB固有のものでしょうか。
  ②応用について申し越し詳しくお教えいただけませんでしょうか。
A:①EBの他にもレーザーや位相シフトマスク(ハーフトーンマスク)を使用する事も可能です。
  ②ナノインプリントモールドや、DOEデバイスに使用されます。

Q:HM (ゲスト)
  50/100/150kV、各々の使い分け、向き不向きについてコメントいただけるでしょうか?
A:50kVはスループット求める場合。150kVは高分解能を求める場合。100kVは幅広い用途仕様が可能。という使い分けになります。加速電圧の違いで電子の振る舞いが変わります。加速電圧が低い場合は、浅いところで反射する為、後方散乱の影響が濃く出てしまう為、分解能の低いパターンとなってしまいます。高加速の場合は基板の中に深く侵入してから反射する為、広い範囲に薄くエネルギーを与えますので、分解能の高いパターンが得られます。

Q:おばた (ゲスト)
  露光後のショルダー形状変化によるL/Sのぶれの発生はあるでしょうか?
A:ある程度の現像コントロールは出来るものの、形状変化のメカニズムまでは検討した結果ではなく、また、L&Sパターンでは実施しておりませんので、今後の検討項目とさせて頂きます。

Q:安井(KISTEC)
  偏光板の改善によりスループットはどの程度改善されますか。
A:パターンによって大きく変わりますが、7倍程度改善しております。

Q:法元(産総研)
  グレースケール描画でレジストはポジとネガでポジが有利なのでしょうか?
A:一般的にはポジが用いられ、ネガでは実施したことがない為、今後の検討項目とさせて頂きます。

14:40-14:50
 休憩
14:50-15:20
「レーザー露光装置(DWL)によるグレイスケール露光」
ハイデルベルグ・インストルメンツ株式会社 上瀧 英郎

Q:時間オーバーでスキップ

15:20-15:50
「レーザー露光装置による3D・2Dグレースケール露光のためのデータ補正とシミュレーション」
GenISys 株式会社 清水 諭

Q:有本(産総研)
  隣接パターンの影響を取り込むPECを施す場合で、さらにショット繋ぎの影響を緩和するための多重露光をする場合で、それぞれのパス毎に最適なPECをかけるのか。
A:ショットの重ねを考慮したPECはかけていない。

Q:久保田(産総研)
EBとBeamerを組み合わせて、100 nm程度の微細で密なパターンを描画する実験を計画しています。ソフトウェアの使い方、条件だしの実験の進め方について、個別に相談にのっていただくことは可能でしょうか?
A:可能です。
15:50-16:20
「レーザー露光装置とEB露光装置を使った3次元パターニング技術」
Bush Clover 株式会社 新関 嵩

Q:森本(凸版印刷)
  レーザー露光で最小のDoseでもレジストが想定以上に減るのは、未露光部の現像液による膜減りということではないんでしょうか?
A:評価パターンから考えると、その可能性は低いと思われる。
  (段差計での測定は、未露光部と露光部の差で深さを測定しているので、仮に膜減りがあったとしても、その成分は測定値には出てこない)

Q:剱持(HOYA)
  レーザー露光のレンズ誤差データ作成のソフトウェアですが、これは重心計算によって理想形状と実際の形状を重ねているのでしょうか。重心計算エリアはどの程度でしょうか(レンズ何個分?)
A:レンズ1個分。輝度ではなく位相を比較するような一般的な画像マッチングア ルゴリズムを使っている。

Q:有本(産総研)
  凸版印刷森本様の質問に関連して、装置側の問題として漏れ光(フレアー) の影響はないのか。
A:実際は、よく分かっていない。

Q:柴沼(ENEOS)
  EB露光によるDOE作製、グレースケールとエッチングによる構造形成を種々検討されたと思いますが、階調数とピクセルサイズは、それぞれの手法でどの程度が最適値だったでしょうか?
A:8段、ピクセル500nmでした。最適化というより、DOEのシミュレーション負荷の制約から決めた。
16:20-16:25
「東京大学の微細加工プラットフォーム施設の紹介」
東京大学大学院システム・デザイン研究センタ (d.lab) 藤原 誠

5分では紹介しきれないため、以下のページも参考にしてほしいとのこと。
https://www.if.t.u-tokyo.ac.jp/~makoto/project/revealjs/EB-Seminar/

16:25-16:30
「東北大学マイクロシステム融合研究開発センター試作コインランドリの紹介」
東北大学マイクロシステム融合研究開発センター 辺見 政浩
16:30-16:35
「物質・材料研究機構 微細加工プラットフォームの紹介」
物質・材料研究機構 微細加工プラットフォーム 津谷 大樹
16:35-16:40
「筑波大学 微細加工プラットフォームの紹介」
筑波大学数理物質系 末益 崇